強さには2種類ある
責められたいと感じるとき、求めているものはたいてい次の2つのどちらかです。混ざったまま伝えると、望んでいない方向に強くなります。
① 密度を上げてほしい
手数や言葉の量を増やしてほしい、間断なく続けてほしい、という方向です。一つひとつは強くなくてよく、途切れないことが大事です。人数としてはこちらが多い種類です。
② 強度を上げてほしい
一つひとつを強くしてほしい方向です。こちらは境界に近づくので、事前の取り決めが必要になります。①のつもりで②が返ってくると、怖さのほうが先に来ます。
「もっと」とだけ伝えると、ほとんどの場合②として受け取られます。①が欲しいなら、「ずっと続けてほしい」「止めないでほしい」のように言い換えたほうが確実です。
集中して向けられること
もうひとつ、強さとは別に求められていることがあります。相手の注意が自分だけに向いている状態です。責められているという感覚の核心はここにあることが多く、実は行為の強さとは独立しています。
この場合、強くするより「見られていること」を増やすほうが満たされます。言葉で実況される、反応をいちいち指摘される、といった形です。愛撫のように触れ方で向けられる形でも同じ感覚が得られることがあり、必ずしも言葉である必要はありません。
物足りなさが消えないとき
強くしてもらっているのに満たされない、という状態が続くことがあります。この場合、たいてい強度以外のところが足りていません。
よくあるのが、終わり方です。強い時間があっても、終わったあとに何もないまま離れると、途中で切られた感覚が残ります。終わりに一言あるかどうかで、同じ内容でも満足度が変わります。
もうひとつが、選ばれている感覚です。誰にでもする形をなぞられていると感じると、強さがあっても届きません。その日の自分に向けられた言葉が1つあるだけで、必要な強度は下がります。
強くする方向に進む前に、この2つを試すほうが安全です。上げたものを戻すのは難しいので、順番として先に置く価値があります。
強度を上げるときの順序
②を望む場合、一度に上げるとうまくいきません。上げたあとで戻すのは、上げるより難しいためです。
- 先に、外しておく話題を1つか2つ決める
- 止める合図を決めて、出たら理由を聞かずに止めると合意する
- 1回につき1段階だけ上げる
- 終わったあとに、良かったところを一言だけ返す
この順序を守ると、戻す必要がほとんど生じません。詳しくはカップルで最初に決めることにまとめています。
途中で「演技しているように感じる」状態になることがあります。責められる側らしく振る舞おうとして、実際の感覚から離れてしまう形です。これは相手に合わせようとするほど起きやすくなります。
抜けるには、反応を作るのを一度やめてみるのが早道です。何も足さずにいたときに残る感覚が、実際に効いている部分です。そこだけを相手に渡せば、演じる必要のない範囲が見つかります。
よくある質問
「もっと」と言うと、望んでいない方向に強くなります。
「もっと」はほぼ強度の要求として受け取られます。量や継続を求めているなら「ずっと続けてほしい」「止めないでほしい」と言い換えるほうが正確です。
責められたいのに、強くされると怖くなります。
求めているのが強度ではなく、注意が自分に向いていることかもしれません。その場合は強くするより、反応を言葉で指摘してもらうほうが満たされます。
強くしてもらうとき、気をつけることは?
1回につき1段階だけ上げることです。上げたあとで戻すのは、上げるより難しくなります。